今までの私は、美容にそこまで興味がなかった。
もちろんメイクはしていたけれど、コスメの新作を追いかけたり、美容雑誌を読み込んだりするタイプではなかった。
なくなったら買い足す。
それくらいの距離感だった。
アイシャドウも、妹から誕生日プレゼントでもらったSUQQUのパレットを何年も使い続けていた。
「お姉ちゃんはピンク系の方が似合うよ」
そう言われて選んでもらったアイシャドウは使いやすく、気づけばパレットの底が見えるまで使っていた。
今思うと、とっくに使用期限は過ぎていたと思う。
それでも特に気にせず、同じような色ばかり使っていた。
そんな私がある日ふと思った。
「次はオレンジ系のメイクをしてみたいな」
特別な理由があったわけではない。
ただ、いつも同じようなメイクだったから、少し違う雰囲気を試してみたくなった。
そこで私は、@cosmeのカウンターで相談してみることにした。
店員さんにチークやリップを選んでもらい、その場でメイクもしてもらった。
鏡を見たとき、
「なんかいいかも」
と思った。
いつもの自分と少し違う。
新鮮で、大人っぽく見えた気がした。
ところが。
家に帰って自分で同じコスメを使ってみると、まったく違った。
なんだか顔から浮いて見える。
しっくりこない。
鏡を見るたびに違和感があった。
「なんで?」
同じコスメなのに。
同じ色なのに。
お店では良く見えたのに、自分でやると全然違う。
さらに、当時ベストコスメにも選ばれていたルナソルのアイカラーレーション15も購入した。
人気のアイシャドウなら間違いないだろうと思ったからだ。
でも、その中に入っていたゴールドラメは、私が塗るとほとんど発色しなかった。
SNSではみんな綺麗に使いこなしている。
レビューも高評価ばかり。
なのに私が使うと、なぜかうまくいかない。
人気コスメなのに似合わない。
店員さんに選んでもらったコスメも似合わない。
同じ商品を使っているはずなのに、なぜ仕上がりが違うのだろう。
今振り返ると、店員さんはベースメイクや塗り方、色の乗せ方まで含めて仕上げてくれていたのだと思う。
パーソナルカラーに合わない色でも、技術次第で素敵に見せることはできる。
それもメイクの楽しさのひとつだ。
でも当時の私は、そんなことを知らなかった。
コスメは買えば終わりだと思っていた。
同じ商品を使えば同じ仕上がりになると思っていた。
だからこそ、うまくいかなかった理由が気になった。
なぜ似合わないのか。
なぜ同じコスメなのに仕上がりが違うのか。
その疑問をきっかけに、私は少しずつ美容について調べ始めることになる。
そして気づけば、美容の世界にどっぷりハマっていた。
